天の光はすべて星

bk1:書影
『天の光はすべて星』 (ハヤカワ文庫 SFフ1-4/316P)
フレドリック・ブラウン田中融二訳/早川書房777円
発売日: 2008/9
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書かれたのが1953年、なんと半世紀も前の古典だけど、21世紀を8年も過ぎていながら停滞しきっている宇宙探査の現状によく似たシチュエーションで、同じようにそれを夢みてきた我ら『星屑』に共感できるものは大きい。まちがいなくアポロ以前に書かれた本なのに(アポロ計画そのものには言及あり)、うっかりすると時代を錯誤しそう。

ただ文体やお話そのものの「古さ」は如何ともしがたく、これは「古典SFを読むぞ」という気概がないとさっぱり良さが判らないと思う。読者を選ぶ。グレンラガン最終回で知名度は跳ね上がったけど、すくなくともラノベくらいまでしか読まないヒトにはオススメしづらい。